
ここまでこのブログ記事を見てもらうと、いくつかの写真にこの卓上道具箱がチラチラ写っているのに気が付かれたかもしれません。
今回は簡単に自作できるこの卓上道具箱について紹介していきます。
この道具箱を作ったことで、屋外DIYライフは格段に楽しくなりましたよ。
目次
- 1.屋外DIYの宿命~道具の保管と取り出しやすさ
- 2.針葉樹合板だけでも強度は十分
- 3.ベニヤ合板の仕上げ方のコツ
- 4.道具箱を作業台に固定する
- 5.中身の収納位置は勘と流れで決める
- 6.取っ手やカンヌキを付けて完成
1.屋外DIYの宿命~道具の保管と取り出しやすさ

もし屋内でDIYができるなら、壁にフレンチクリートや棚などを作って道具類の保管や整理をすると思います。
そして、使いたいときに手を伸ばせば簡単に取り出すことができるはずです。
見つけるのも楽だと思います。当たり前ですよね。
ところが屋外DIYだと、なかなかそうもいきません。
防犯面については一旦置いといて、やはり風雨からの養生や収納スペースの関係上、どうしても保管場所が限られてしまいます。
必然的に使いたい道具へのアクセスも悪くなり、
「差し金どこだっけ?」
「あれ?ノミが1本見当たらない」
「マスキングテープは?ビットが消えた」
といったことがたびたび起こるようになります。
DIYが充実してくると少しずつ道具類も増えますし、私はもともと建設業界で働いていたのでそれなりの数の工具も所有していました。
そんなたくさんの道具たちを限られたスペースにきちんと収納したとしても、何かを作っているとやはり見つけやすさと取り出しに関して不便さが出てきます。
そこで、いくつかの条件を決めて移動式の卓上道具箱を作ることにしました。
条件は、
- 作業台の上に置けるサイズ
- よく使う道具をまんべんなく収納できる仕様
- かつその道具箱自体も物置に簡単に運べること
- 制作費はかけずにシンプルな材料で
これらの条件を決めて簡単な手書きの図面を基にして制作しました。
2.針葉樹合板だけでも強度は十分

写真を見てもらうとわかると思いますが、作りは非常にシンプルで、構成は本体部分のパーツが1つと、両扉のパーツが2つのみで、骨組みはありません。
それぞれのパーツは普通の箱状で、それを組み合わせるイメージです。
箱を3つ作るということですね。
また、1枚の合板からすべて切り出しています。
(1.8×0.9m、厚さ12mmのサブロク板です)
A4の紙にすべての材料を収めるような展開図を書くと実際の切り出しの参考になるかもしれません。
実際はA4の紙の比率(1:1.41)ではなく、サブロク板は1:2の長方形ですが。

扉を固定する蝶番の部分は補強して、ビスでしっかりと留めています。
合板自体があまりビスの効きは強くないので、重量がかかる部分は下地を入れるといった感じです。
それでも収納する道具の量によってはもっと強化したり、逆にあっさりと作っても良いかもしれません。
実際に作成時には、一枚のサブロク板からすべての材料を切り出すことを優先してサイズを決めました。
重量や強度は無視してサイズ感を重視ということです。
そしてある程度パーツを切り出して、完成をイメージしながら確認のために並べていきました。
この時、合板の素の色だと味気ないというか安っぽい感じがしたので、自作の「鉄媒染液」で塗装することにしました。
これはとても安価に作れる塗料と言うか媒染液で、生木を古材のような見た目に化学反応で変色させることができます。
これまでの経験で新しいベニヤ合板はよく染まることがわかっていたので、塗って乾いたらペーパーをかけて均すのを繰り返して、手触りのよい仕上がりにしました。
鉄媒染液についてはそのうち紹介したいと思います。
3.ベニヤ合板の仕上げ方のコツ

ベニヤ合板は基本的に安価で手に入りやすく、加工も容易で強度もあるすぐれた材料です。(厚みのあるランバーコアなどは高価)
ただその構造上、水分や衝撃には弱く、汚れやすいという特徴もあります。
これを綺麗な状態で長持ちさせるには、やはり塗装して表面を均す必要があります。
新品のベニヤだと、塗料を塗った時点で表面が毛羽だったりすることがよくあります。
材の表と裏の質感も違いますからね。
私の場合は触って滑らかな面を基本的に表側に使っています。
(主に、製造番号などがプリントされている面です)
ただこの針葉樹合板に関しては、ざらついている面の方が木目がきれいに出ているので、表面処理さえしっかりやれば木目を生かした仕上がりも可能です。
仕上げ方のコツとしては、今回は鉄媒染液を先に塗っていますが、この成分のほとんどは「水」のようなもので、刷毛で塗るとみるみるうちに木に浸み込んでいきます。
そして時間が経つと色がどんどん濃くなっていくような化学変化を起こします。
合板の表面は水を吸うと膨らんだり毛羽だったりするので、それを紙ヤスリで落としてキレイにしていきます。
コツは塗料や水分が乾いてからやるようにします。
これを何度か繰り返すと、いつの間にかツルツルの綺麗な木肌になってきます。

上の写真は移動式の作業台の天板を水性塗料で再塗装したものですが、これも何度か下塗りをして都度ペーパーで均しています。
これを一度やっておくと、そのあとは水分で表面が荒れることはほぼないので、最初だけはしっかりやっておきたいところです。
4.道具箱を作業台に固定する

屋外DIYの最大の敵は「風」です。
雨はもちろん問題がありますが、天候が雨だとそもそも作業はしないので、強風対策が大事です。
そしてこの道具箱は重量はそこそこあるものの、バランス的に長方形で安定感がないので、作業台にボルトで固定できるようにしました。
具体的には、扉を開いた状態にし底板に穴を開けて墨付けし、作業台に「鬼目ナットを埋め込む」という流れです。
扉部分は、開いた状態で1か所、本体部分は2か所、自作のノブで固定しました。
この鬼目ナットはDIYでは良く使うので、セットで用意しておくといざという時に役立ちます。
道具箱の裏に当たる部分は、奥に倒れないように背もたれとして作業台に太目の垂木を固定しています。

写真の右側に写っているのが倒れ防止の垂木です。
これにより強風で倒れる心配はなくなりました。

この自作のノブは、6mmのボルトが入っています。
5.中身の収納位置は勘と流れで決める

道具類の収納位置については数が多いこともあり、先にイメージして決めていくというのは難しく感じました。
そこで「これはここにあった方が良い、これは良く使う」というような優先順位を決めながら、ひとつひとつ収めていきました。
具体的には収納位置を決めて棚や引っかけるための溝を掘ったり、ドリルでたくさん穴を開けてドライバーやビットを差し込んでみたりと、優先度に沿って作業の流れを作りました。
その都度、収まりの問題が出たら解決していく感じです。
ここで活躍したのは「瞬間接着剤とその硬化剤」です。
仮止めして棚板の位置が決まれば、次に瞬間接着剤で固定し、重量がかかるのであれば補強を入れたり、本体の裏側からビス止めしていくようにしました。
瞬間接着剤は100均の物で、硬化剤は自作の物を使っています。
硬化剤の作り方については今後紹介します。
市販の有名な硬化剤ももちろんおすすめです。
この収納位置決めであまり考えすぎたり悩んでしまうと、それだけで時間がかかってしまうので、優先順位に沿ってどんどん収めていくのがおすすめです。
そうするといつの間にかグループ分けのような状態になり、収め方のコツも掴んでくるので、失敗を恐れずに淡々とやっていきます。
自分で使うものだしやり直しもいつでもできますからね。
これを最初から意気込んで「最高の道具箱を作るぞ!」と身構えてしまうと、収まりのイメージをする段階で躓いて、なかなか先に進めなくなってしまいます。
また、実際に運ぶ際に道具が揺れて落ちないように工夫することも大切です。
6.取っ手やカンヌキを付けて完成

この道具箱のサイズは一枚の合板から「すべてを切り出すこと」を基準にし、重量についても特に考えずに制作しました。
ただ持ち運べることが絶対条件なので、そこは忘れずにしっかりとやっています。
頑丈な作りの取っ手を2か所に取り付け、閉めた扉を固定するためのカンヌキ構造も工夫しました。

またカンヌキの下には、道具箱を持ち上げるときに手を掛ける部品も取り付けています。
実際に完成してみると結構な重量になりましたので。

これは体感ですが、たぶん15kg以上はあると思います。
片手で持つと、20Lの灯油ポリタンクを「よいしょ」と持ち上げるような、そのくらいの重さを感じます。ただ、持つ箇所が3か所あるので、実際の持ち運びではそれほど苦労はしません。

油断すると腰をやっちゃう可能性もありますけど。
上の写真は、横移動する際引っ張るために付けた取っ手です。
以上、今回は持ち運びできるかんたん卓上道具箱について紹介しました。
これを参考にしてDIYライフを充実してもらえたら嬉しいです。


